フゥフゥ
我が家のフゥフゥが脱走しました。6月26日、日曜日のことです。その日早朝から外出しなければならず、夫に車で送ってもらう予定でした。夫が先に玄関を出ていたのですが、玄関の扉が何となく少し開いている気がして、大きな声で「ドア閉めて!」と夫に呼びかけたところ、その声にまず夫が驚き、ドアを閉めるどころか大きく開けてしまいました。「今だ!!!」と(たぶん)思ったフゥは玄関からいちもくさんに外へ飛び出してしまいました。出かける直前だったので、私も夫もフゥを追いかけたのがいけなかった・・・。フゥは2、3回庭をぐるぐると逃げ回り、とうとう塀にぴょ~んと飛び乗り、そのまま隣の駐車場方面へ。外出予定だった私はすぐに遅刻連絡。ビビりなフゥのことだからその辺の物陰に潜んでいて、すぐに帰ってくると思っていましたが、呼べど叫べど、影形なし・・・。予定はとうとうキャンセル。
フゥは3年前の夏に実家の庭先でMrs. Willyという野良ちゃんが生んだ子。兄妹猫があと3匹いました。その中でフゥは一匹だけ毛の長いというか当時はボサボサでした。野良ちゃんの子だけに人間を警戒して、餌をあげにいったらさーっと逃げてしまうので、なかなか仲良くはなれませんでした。
ある日、裏庭で子猫の鳴き声がするのだけど、どこを探しても見当たらないという事件が起こりました。皆、姿も現わさなくなってしまったのです。でも確かに一匹だけどこかにいる!でも見つからない・・・。一日が経ち、二日経ち・・・とうとう四日経ってしまいました。心なしか鳴き声がどんどん弱弱しくなっていました。裏庭の物置、ベランダの下、皆が逃げ込んでいた塩ビの配管の中、方々探しても見つからない。そんな中もしや古い貯水槽???もう40年近く使われていないので、マンホールのような蓋もビクともしません。でも配管の中に逃げているうちにこの貯水槽に落ちたのではと思われます。ダメ元でいろんなところに助けを求めるために連絡をし、最終的には消防署のレスキュー隊員の方に助けていただきました。本当に感動的な救出劇でした。
その時に助けられた子がフゥフゥです。それからがまた大変で捕獲して家に入れたはいいが、人を怖がって一週間近く家の中のどこかにまた雲隠れ。それから徐々に人の姿がないとこっそり出てきて餌を食べるようになりました。でも人が来ると隅に隠れて固まってしまうという日々を経て、3週間経つ頃には漸く心を開いてくれるようになりました。外で遠くから見ていた時はボサボサで、顔もろくに見えなかったのですが、家で飼うことになり、近くで見ると「あら可愛い。君はイケメンだったんだね。残念ながら他の兄妹たちはいなくなってしまったけど、君は貯水槽から生還した運の強い子だからね!」
慣れてきたのはいいのですが、当初は噛み癖、引っ掻き癖がひどくて、私の両手は傷だらけでボロボロ。兄妹猫たちと十分に遊べなかったから、手加減を知らない。
しばらく実家で世話になった後、フゥフゥは我が家に引っ越しをしました。元々いるヨーダとも仲よしになり、二人で、いえ二匹でじゃれあううちに次第に噛み癖もなくなり、本当にいいネコさんに成長してくれました。うちに来てからは完全家猫として飼っています。玄関はとにかく用心していたのですが、それが今回みたいなことになって・・・。去勢猫なので、そんなに遠くまでは行っていないと思いますが、何しろビビりのくせにお外にはすごく興味があるみたいで。とにかく事故にだけはあわないように、遅くなっていもいいから帰って来て!!!まだ丸二日だ!男の子だからきっともう少し遊びたいんだよね・・・。雨の日が続くからしばらくどこか安全な場所を見つけて潜んでいるならそれでいい。朝はヨーダと一緒に周辺を探してまわり、毎日数時間おきににぐるぐる私も徘徊してますよ。
3月に実家の外猫、ミルキーがいなくなったときも書かずにはいられず、ブログを書いたら帰ってきたので、今回も「おまじない」と思って書いてしまいました。